自閉症児と共に生きる

知的ハンディキャップのある自閉症児との味わい深い人生

何をゴールとするか。保育園修了式

息子が半年間だけお世話になった保育園の修了お祝い会に行ってきた。

 

息子にとっては長時間座り続け、皆と行動しなくてはいけないストレスフルなイベント。正直、見ているこちらも何回か居たたまれない気持ちになった。

けれども、今の息子の実力値としては本当に頑張ったと思う。

具体的には…

・演劇には途中だけ参加できた(風船をパンチし、お尻どうのと言っていた。汗)

・卒園式用の洋服はやはり着てくれず、結局普段の格好と変わらない結果に。他の子どもたちとの差が結構笑えた。

・イスには座らず、小上がりが特等席になってしまった。観客席側からは息子の姿は見えなかった。

・園長先生から卒園証書をもらうタイミングで将来の夢を言うのだが、前の子につられて(というか、おうむ返しかな?)「おいしゃさんになる」と言っていた。

・退場の時はママと一緒に礼をし退場できた。

・最後の記念写真にも参加できた。

 

こんな感じ。途中先生に連れられて別の部屋でクールダウンすることもあったけれど、大声を出したり、走り回ったりということはなかった。

 

居たたまれない気持ちになったのは、他の子と比較して、「あんな風に色々と参加してくれたらいいのになぁ」と思ってしまった私自身の問題である。

 

あらかじめ自分の期待値は調整していたのだけれど、いざ本番で見るとやっぱり沈んでいる自分がいる。

それは抑えようと思っても仕方ないこと。まだまだ他の子のようになって欲しいと願っている自分がいるんだと発見できた。

 

息子のことを一生懸命見てくれる男性の担任の先生(きっと私の一回り以上年下)が泣いていたのを見て、私もついもらい泣きしてしまった。

 

玄関先で先生が息子の顔をくちゃくちゃーってしてくれ「おめでとう」と目を細めていた顔を見て、あぁこの先生に出会えて本当に良かったなぁと心から思った。

 

他の子と一緒でなくていい、息子が今出せる力を頑張って出せたこと、何とか同じ空間、同じ時間を過ごせたということが何より大事だし、それが私たちの今のゴール。

 

肝心の息子さんは自宅へ帰って早めに寝落ちしてしまった。

やっぱりいろいろ疲れていたんだなと。

お疲れさん!